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不思議な世界だった

海辺のカフカを読み終わりました。

時間、空間、生死の境目が分からなくなって
異次元の世界にフワフワっと移動している感じなので
感想はコレです!って書けません。
なので頭に残ったところを断片的に。

第40章 p.329
「僕の個人的な好みはチェコのスーク・トリオです。
  美しくバランスがとれていて、緑の草むらをわたる
    風のような匂いがします。」

ワインを飲んだ人が
「このワインは小春日和の草原に
 馬が颯爽と駈けているような味ですね」
って言うのに似ていますか?
曲自体に「あ〜何だか気分が盛り上がるなぁ」とか
「眠くなるほど心地いい」とかありますが
ある特定の音楽家が演奏する音楽を聞いて
こんな感想を持ったことがありません。
同じ曲を聞き比べたら分かるのかなぁ。

ページがみつからなかった。どこに出ていたっけ?
「なにものでもない」って言葉。
結構前から聞いていて
よく理解できないんだよなぁ。
「なにものでもない」ってどういうことだろう。
聞くたびに考えます。

この物語のなかで好きなのは
ナカタさんとホシノさんのやりとり。
ジィジ(バァバ)と他の世代との
ホノボノとした雰囲気がとてもいいなぁと思います。
厳しい社会を乗り越えて来た人たちが
下の世代を見つめる優しい目。

このホシノさんも優しい青年。
ホシノさんはナカタさんと出会って
ナカタさんの影響で感じ方、考え方が大きく変わってしまう。
たった一人の人との出会いなのに
チャンネルがカチッと変わるように
別の目線ができるのって、とってもすごいことです。

こんな素晴らしい出会いをしたいですね。


先日、モーツァルト生誕250周年ということで
ラジオでも特集が組まれていました。
CDを買ってきたのですが
聞いていると、こめかみから脳内に
ツキューーンっと電気というか痺れが走ります。
生演奏はもっと感動的なんだろうな。
草の香りを感じる・・・わきゃないか。
しかし、このCD、曲によっては終わりが
中途半端にフェードアウトするんだけれど
全部聞きたくなりますねぇ
by ukigumo-kaza | 2006-01-30 00:01 |
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