無法松の一生

喧嘩っぱやいが気は優しくて力持ち。
ひょんな事から軍の偉いさんの子どもを助け
その後もなにかにつけ、世話を焼いていく。

ひ弱な小学生のボンボンと
子どもの頃、貧しく意地悪な継母から
遠くで働く父の元へ逃れたことがある
少々荒っぽい大人の無法松は
全く境遇が違うにも関わらず
一緒に遊んだり喧嘩したり。

ボンボンが思春期になると
その時期特有の
「うっさいなぁ。」になって
ちょっと迷惑がるんだけれど
無法松のおっちゃんは、どこ吹く風。

そんなふうに豪快で面倒見がいいから
周りの人も慕っている。
タイトルに「一生」とあるとおり
最期も描かれているんだけれど
「もぅっどこまでこの人はっ」と感動するのです。
あぁしかし、この最期が切ない。

貧しさが故なのか、未亡人になった人に恋し
身分が違うと思っていたのか打ち明けられず
かといって、別の人と結婚するでもなく
生涯一人だった無法松。
それでも決して淋しくはなかったかもしれないけれど
こんなに男気溢れる人が哀しい結末を迎えるなんて。
少々、不条理な感じもします。

場面の間で、無法松の仕事だった
人力車の車輪がクルクル回る場面が出てきます。
それが止まった時は・・・

無法松がボンボンに
自分の小さい頃の話しをするんだけれど
夜、真っ暗な森を駆けていくシーン。
森の木々が真っ黒で風に揺れ
お化けがいるような錯覚に陥る演出があるのですが
チェコアニメのような雰囲気だった。
ユーリ・ノルシュテインの
「霧につつまれたハリネズミ」っぽかったなぁ。
三船敏郎さん、高峰秀子さん、笠智衆さんが出ているので
時代も古いはずですが、海外映画的な雰囲気も
チョイチョイと(勝手に)感じました。

三船敏郎さん、濃い存在感で
やっぱこの人はスゴいなぁと
ジワジワ感動がこみ上げてきたのでした。★★★★

e0038717_224544.jpg無法松の一生
北九州の小倉。人力車夫の富島松五郎が戻ってきた。喧嘩っ早く無鉄砲なため無法松と呼ばれる彼だが人情味は人一倍。ある日、彼は稼業の道すがら木から落ちて怪我をした少年を助ける。少年は吉岡大尉の一粒種・敏雄であった。これをきっかけに、彼は親しく吉岡家に出入りするようになる。ところが大尉は演習で雨に打たれた風邪が元で急逝してしまう。それからの松五郎は敏雄のよき遊び相手ともなり、淋しい母子の力となった。時は流れ、敏雄は成人した。大正六年の祇園祭り。案内役の松五郎は、敏雄への離愁、夫人への慕情と、その複雑な思いを胸に祇園太鼓を打つのだった…。
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by ukigumo-kaza | 2007-09-29 22:46 | 邦画
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