天空の草原のナンサ

『らくだの涙』の監督がまた素敵な映画をつくっていました。
今回もモンゴル遊牧民の生活を舞台にして
犬をめぐる家族のやりとりを軸に物語が進んでいきます。
半ドキュメンタリー。

現代化が進んでいて自然に影響されやすい遊牧は
徐々に少なくなっているようです。
一度、現代の生活になると
戻りたくても戻れなくなる。
しかし、この映画の中には
すごく愛しい世界がありました。
家族ってこんなのがいいなぁと。

子どもたちがよく手伝いをして
兄弟の面倒もみている。
父ちゃん母ちゃんも滅多な事じゃ怒らない。
たとえ、犬を探してなかなか帰ってこなくても
弟を忘れてきちゃったときも。
父ちゃんは犬飼っちゃダメって怒るけど
それも無闇な怒り方じゃない。
父ちゃんは頼りになって母ちゃんは働き者
二人とも愛情いっぱいで優しい。

ナンサは小学1年くらいの長女。
下に妹と弟がいる。

火の燃料である牛のフンを取りに出る。
担いだカゴに鍬みたいな道具で放り込むんだけど
それがヒューンと後ろに飛んでいって全然入ってない。
気づいてないで、子ども独特の独り言を
「ふんふん」言いながら歩くのはむっちゃカワイイ。

父ちゃんが街に羊の皮を売りにいっている間
ナンサが羊の面倒を見る。
羊だけ帰ってきてナンサが帰ってこないので
お母ちゃんは妹に弟の面倒を任せて探しにいく。
妹ったってまだ3歳くらいだよ。弟は2歳くらい。
チビ2人だけ残していく。

その間チビたちは遊んでいるんだけど
神様の人形で遊ぶシーンが可愛くて笑える。

弟がナン語を「ぷわーぷわー」よくしゃべる。
ミシンにまたがって馬に乗る練習か?
アンテナみたいな頭がかわいい。
犬も子どもにモミクチャにされても
全然怒らない。賢い。

全編通して穏やかで優しい。
派手な場面展開に慣れていると
退屈かもしれません。
だけど大切なことをしみじみと現実として見る事が出来ます。
実際の家族が出ているんだもんね。
ストーリーはあっても、これはリアルだ。

「黄色い犬」って話しがバァバの口から語り継がれます。
この話しがツォーホルになにか繋がっているのか?
さぁ、それは見てみてくだされ。
バァバの針と米のエピソードにも注目ですよ。
たまに魔女に見えるぜバァバ。

おいらは、こんな映画があって嬉しい。★★★★★

あと、モンゴルの映画でいえば椎名誠さんの『白い馬』もオススメです。

e0038717_12134331.jpg天空の草原のナンサ
たくましい父親と優しい母親。6歳になる娘のナンサ、そして妹とちいさな弟の仲良しきょうだいが果てしなく広がるモンゴルの草原で暮らしている。ある日、お手伝いの途中で寄り道をしたナンサは、賢い子犬と出会い、ツォーホル(ブチ)と名づけて連れ帰るが、父親は飼うことを許してくれない。母親の言うことも聞かず、ツォーホルを飼うことにしたナンサは、放牧に出かけた草原でツォーホルとはぐれてしまう。振り出した雨の中、雨宿りをさせてくれた老婆からナンサは「黄色い犬の伝説」を聞くことになる・・・。
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by ukigumo-kaza | 2006-09-18 12:14 | 海外映画
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