めし

成瀬巳喜男監督、林芙美子さん原作
原節子さん主演の昭和25年のモノクロ作品。

監修だったか、志賀直哉さんの名前が出ていたので驚いた。
すでに歴史上の人物になっているので
あ、実際生きて活動されていたんだなぁと妙な感動。

成瀬監督の映画といえば
大どんでん返しがあったりするのですが
今回はリアルな夫婦の揺れが描かれていて
ドラマチックな場面はありません。

が、昭和25年、西暦でいうと1950年代ですが
現在と不況に関して同じことを言っていたりして
時は経っていても、メチャクチャ革新的なことが生まれても(ネットとか)
もっと地の部分というか変わってないな
人がつくっている色んなものに
ついていけてないんじゃないかと感じたり。

専業主婦のミツヨは東京から夫の転勤を期に
大阪で生活をすることになった。
周りもうらやむ奥さん生活をしているはずだが実際には
朝から晩まで掃除洗濯炊事と連日おなじことの繰り返しで
生きがいを感じられなくなり、生活に疲れてしまっていた。
そんななか、夫の姪が家出をして夫婦の家で一緒に住むことに。

夫は小悪魔な姪に優しく、一方自分のことは理解してもらえないと感じ
生活の疲れもあいまって
ミツヨは東京の実家へ姪を送るついでに行くことにする。

実家には、母と妹夫婦が暮らしている。
「母の胸に飛び込んで、子どものように眠りたい」
ってセリフがあるのですが
大人になって親元を離れても
こういうときってあるよなぁと頷く。
とはいえ、親にも生活はあるし
娘の夫側の立場も考えるしで
受け入れてくれるが
そう簡単には甘えさせてはくれない。

一方、夫は一人家に残されて
どんどん部屋が荒れていく。
近所の世話をやいてくれる人に助けられ
愛人体質の女性の誘惑もかわし
妻の帰りを待つ。


最後「君の苦労は感じているよ」と言う夫の言葉に
迷いで固くなった気持ちが解され嬉しくなった様子。
そうだよな、たったこれだけの言葉だけれど
持ち上げるんじゃなく、心からでてきたのを感じるだけで
モヤモヤとか晴れたりするもんだよなぁ。

妻が出て行く前と後での夫の微妙な表情の変化とか
グッと引き込まれます。★★★★

e0038717_13335360.jpgめし
周囲の反対を押し切って結婚したものの、今では倦怠期に突入している一組の夫婦(原節子、上原謙)の家に、家出してきた姪(島崎雪子)が転がり込んできた。奔放な彼女の出現で、夫婦の間にはささやかな波紋が……。
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by ukigumo-kaza | 2009-12-13 13:35 | 邦画
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